【概 要】
現在の日本では成人の八人に一人が腎臓病にかかっているといわれ、高齢者の場合にはその比率はもっと高くなっています。
どうしてこんなに多くの人が腎臓病に悩まされることになるか、その最も大きな要素は、腎臓は「沈黙の臓器」と言われるように、実際に腎臓の働きが低下してきても、他の臓器のように痛みとか動悸などといった自覚症状が現れにくく、知らないうちに症状が進行してしまうことが多いからです。
一旦透析が必要なところまで低下してしまった腎機能が回復することは困難です。ですから、「人工透析」にまで追い込まれないようにするには、まず一にも二にも「早期発見、早期治療」が大切になるのです。そのため本書では、できるだけ早期にそれを知る徴候や症状を進行させないための知恵や知識に重点を置いて解説しています。また、症状の進行を遅らせるために自宅で自分でできる運動療法や進行をストップさせる可能性のある食成分の紹介もしています。
薬学博士 鈴木郁功 監修
メディカルライター 江島信七 著