【概 要】
日本では“めまい”に悩まされる人が増えています。ところが、“めまい”が起こる原因となる病気や要因には様々なものがあり、対処の方法も変わってきます。 代表的なものとして、耳のトラブルで耳石器や三半規管に働きが乱され、“めまい”が生じる場合があります。耳の病気でめまいが起きるとき、めまいとともに難聴が生じる場合と、めまいが単独に起こる場合があります。前者の代表がメニエール病、後者の代表が良性発作性頭位めまい症です。
耳のトラブル以外では、脳の循環不全を原因とする“めまい”が知られています。また、最近ではストレス、不眠、不安神経症などの心因性の“めまい”も多く見られるようになって来ました。
めまいの症状のタイプでいうと回転性の「グルグルめまい」の他、非回転性のめまいとして、浮動性の「フラフラめまい」、動揺性の「ヨロヨロめまい」、立ちくらみの「クラクラめまい」に分けられます。本書では、「治りにくい」といわれる非回転性の3つのタイプの“めまい”に的を絞り、改善するにはどうすればよいか、ということを提案いたします。
医学博士 嘉島康二 監修
メディカル・ライター 江島信七 著