【概 要】
口の中が痛い、焼けるように熱く感じるといった症状を訴える方が増えています。つらい症状に不安になって、医療機関で患部を検査しても原因になる病変が見つかりません。こうした疾患は「口腔熱感症候群」と診断されるようになりました。以前は「気のせい」とか「心因性の病気」などといわれていたのが、やっと認知されるようになって口腔熱感症候群、あるいは口腔灼熱症候群、口腔異常感症と診断されるようになったのです。
西洋科学では、検査の数値や画像に捉えた異常、いわゆる病変を見つけて、原因を見つけて対処するという治療法です。一方、東洋医学は病変がなくて治療の対象にならないような不具合、からだの不調を「未病」として捉えます。この未病の考え方に基づく「身体の中で起きている異変に対して、自然治癒力を回復させてやる」という対応はやっかいな口腔熱感症候群の症状の緩和や改善に役立ちます。
本書では、我々の身体に本来備わっている「自然治癒力」を回復することが症状克服の道であることを分かりやすく解説いたしました。また、「口腔熱感症候群」に対して有用性が報告されている天然成分の紹介や、それらを用いることで元気な毎日を取り戻した方々の声も収録しています。
内科医 野原良二 監修
メディカルライター 大崎穣 著