【概 要】
肺マック症は、結核菌以外の抗酸菌(酸に強い菌)によって起きる「非結核性抗酸菌症」の一つで、症状が結核菌に似ており、症状はあまり強くないけれど、治りにくい厄介な呼吸器感染症です。
近年、中高年女性に急増しており、患者数は過去10年間で2倍以上に達しています。
感染初期のほとんどが「無症状」で、症状が強く出ないため、しばしば感染に気付くのが遅れてしまい、人間ドックなどの検診で肺に影が見つかって詳しく調べてみたら肺マック症だったというケースが多く見られます。また、発覚するきっかけで多いのは痰に血が混じる血痰です。
肺マック症は、緩やかに進行していき、だんだんと咳や痰が多くなってきて、特に痰が長引きます。何もしないで放っておくと、肺のあちこちに病巣ができて、徐々に呼吸が苦しくなったり熱が出てきたりします。場合によっては命の危険を招くこともあります。
本書では、肺マック症の症状や原因・現状における治療法などについて解説しています。また、健康状態に不安を抱える高齢者が「体にやさしく」症状の改善を期待できる天然成分についても詳しく紹介しています。最後の章では、それらを活用することによって、明るい日々を取り戻した皆さんの声も収録しています。
薬学博士 鈴木郁功 監修
メディカルライター 尾崎哲也 著