【概 要】
口の中が乾燥する「ドライマウス」、目が乾いて痛い「ドライアイ」。これらの原因となる病気の中で、近年注目されているのが「シェ―グレン症候群」です。シェ―グレン症候群は、本来身体を守る免疫が、誤って自分自身の唾液腺や涙腺を攻撃してしまう「自己免疫疾患」のひとつです。患者さんの多くにドライマウスやドライアイの他に、「関節痛」、「疲れやすい」、「やる気が出ない」といった症状が見られます。患者さんの大多数が女性で、40~70歳の中高年に集中しているのも、この病気の特徴です。特に中高年で気をつけなければならないのは、唾液が少なくなることで引き起こされる「誤嚥性肺炎」です。たかが「口の乾き」では済まされないリスクがあるのです。
本書では、シェーグレン症候群の症状や原因、現代医学における治療法などについて解説しています。また、人の体が本来持っている自然治癒力を高め、症状を改善する、天然成分についても詳しく紹介しています。症状が出ない状態で、あたかも治ったような状態を「寛解」といいますが、「シェーグレン症候群」の症状は寛解して楽になることを本書でお伝えしていきます。
医学博士 嘉島康二 監修
メディカルライター 神谷彰 著